みつどもえ 210卵性 汗が降り注ぐ丘


今回は何より扉の「単行本1〜10巻が全巻大重版中よ!!」と言う言葉に心温まりました。そんなに売れているのか。アニメ効果も大きいのかな。


あらすじ

6-3はマラソン大会です。運動が苦手な三女さんと吉岡さんはあえぎながらコースを走っています。とそこに恵みの雨。マラソンが中止になったと喜んだのもつかの間、それはみっちゃんの汗だったのです。矢部先生に叱られてしまいます。「みっちゃんの汗を浴びずに済むか会議」を開きます。「速い人をみっちゃんの盾にする」という作戦がまとまり、さて実行。しかし、ふたばには付いていけず、しんちゃんにはおがちんがとりつき、なかなか盾にできる人がいません。ゴールが近づくにつれて、ゆきちゃんとひとははビリになるのを免れようと、抜け駆けを行おうとします。ひとはが盾となるや、ゆきちゃんがひとはの前に行き、ゆきちゃんが盾になるや今度はひとはが前に行きます。結果同着。タイムも速くなる。しかし、今度は彼女たちに「みっちゃんの汗を浴びたい変態」疑惑が生じてしまったのでした。


1.ひとはとゆきちゃん

ひとはとゆきちゃんという、今まであまり見られなかった組み合わせにスポットが当たっています。最近のひとはは人当たりが柔らかくなりましたし、ゆきちゃんは気配りではみつどもえキャラの中でも随一です。この二人が組み合わさるとどのようになるかと思いましたが、ゆきちゃんが主導権を握るんですね。なかなか面白い関係です。


ひとはがまとめたことに対して「やっぱり幹事だもんねっ」と褒め称え、ひとはが「幹事じゃなくてリーダーだよ」と返すと、「自分で言ったね…」と切り返してきます。ゆきちゃんにいいようにもてあそばれているあたり、ひとはは宮さんよりもゆきちゃんを苦手にしているのではないかと思いました。


ゆきちゃんは合コン好きという話がありましたが、今回も合コンを仕切っていました。ひとはを幹事役と言っていましたが、なんのなんの、ゆきちゃんが影の支配者でしょう。最初の話が重いシーンで「えっと…まずは自己紹介ー!!」とか、もにょもにょ発言している人に対して「あっ なんかしゃべってる!! みんな聞こっ」とか、会話が止まったときに「席替えターイム!!」とか、場を明るく楽しく整えようとしていました。さすがです。ただ、気が弱い人には逆効果かも。でも、生き生きしていたゆきちゃんの表情が見られたので良かったです。




2.したたるみっちゃんの甘い汗

みっちゃんが尋常でない量の汗をかき、加えてその汗が甘いというのはみつどもえ次元の根幹をなす事実ですが、今回はその汗が遺憾なく発揮された回でした。なにせ、最後の一コマ以外、みっちゃんには台詞が無い。ただひたすら汗を流しているだけなのですが、今回の話はみっちゃんの汗がなければ成立しない話でありました。


一言も台詞がなかったみっちゃんがラストで輝きます。「ずっと聞いてたわよ!! こいつら私の汗を浴びようと速くなったのよ!! 変態じゃないの!?」というのは、汗対策を行おうとした二人に対してあまりにひどい台詞ですが、みっちゃんの立場から言えば、確かにひとはもゆきちゃんも「汗を浴びるよ、浴びたいんだよ」と終始言っていたわけで、変態と思うのはやむを得ないでしょうね。うん、今回はみっちゃん悪くない。みっちゃんの汗が悪いんだ。


しかし、みっちゃんの汗ってそんなに甘いものなのでしょうか。一度舐めてみたいものです。



3.その他小ネタ

宮下さんは一コマ、一台詞しかなかったのですが「なんで お前ら遅いのに汗だくなんだよ」というのは光ってました。寸鉄人を差すという表現がぴたりとはまります。宮下さんの存在感はさすが大きなものがありますね。


男二人に関しては、まあ、いいや。