サントリーと育成選手


カラヤンが驚いた佐治敬三の「ほな、そうしましょ」 サントリー躍進を支える文化事業という根幹 | JBpress(日本ビジネスプレス)

上記のリンクを読んでいて、思い出した事があった。サントリーは野球の育成にも尽力していること、現サントリー社長の佐治信忠氏も「やってみなはれ」精神に満ちあふれていることを、このブログでも書いておかなければならない。

 山口の飛躍は、広島カープの鈴木常務の知恵を借りて、NPBに育成選手制度を創設したことに始まっている。野球エリート以外の人材を幅広く集める器がそこにできた。
 その育成選手に試合経験を積ませるために、他球団と混成の「フューチャーズ」を結成させ、二〇〇七年三月からチャレンジマッチ(挑戦試合)を組んだ。サントリーが支援してくれた。
 資金集めに悩んだとき、原監督の紹介を受けて、佐治信忠社長に「フューチャーズのスポンサーになって欲しい」とお願いをしたら、「やってみなはれ」とばかりに、一千万円を提供してくれた。びっくりした。サントリーはチャレンジ精神を大事にすることで有名だが、協力を依頼した広告代理店の友人には、
「宣伝効果の薄いフューチャーズのスポンサーになるなんて、野原に看板を出すような冒険ですからね、難しいですよ」
 と言われていたのである。
巨人軍は非情か


結論からすれば、清武代表の広告代理店の友人の見解は正しかったことになる。フューチャーズの知名度が低すぎるだろうし、フューチャーズを知っている人でも、サントリーがスポンサーになっている事を知らない人が多いだろう。フューチャーズのユニフォームにゲータレードのロゴが貼られていることを知る人は少ないだろう。私も知らなかった。


育成選手制度がプロ野球の裾野を広げていると思う人は多くても、サントリーが裾野の拡大に一役買っていることを知る人は少ないだろう。サントリーの佐治社長とすれば、広告効果があるかどうかは些細な話であり、面白そうな企画、面白そうな挑戦に協力すること自体が楽しいことなのであろう。サントリーが野球に対して貢献している事が知られようが知られまいが、それは二の次なのだと思う。


ただ、サントリーがこのような試みをしていることは、私に取っては大変興味深い話なので、ここに記す次第。