2006-01-01から1年間の記事一覧

JASRACに手出し出来ない文化庁

間が空いてしまった。 前回、なぜあれほど主務官庁にこだわっていたかというと、JASRACを指導監督するのはどこなのかと言う疑問があったからだ。JASRACには二つの足かせがはめられており、一つは特殊法人としての足かせであり、もう一つは著作権等管理事業法…

ますます深まっていくJASRACの謎

さて、前回はJASRACの監督官庁はどこなのか不明だという話をした。今回はその続き。 あの後も、色々と調べてみたのだが、JASRACは調べれば調べるほど奇妙なところがある。JASRACの定款を見る限りは、監督官庁は不明であるが、著作権等管理事業法の適用を受け…

JASRACの監督官庁はどこだろう

監督官庁である文化庁の役人が、管理される側のJASRACに天下りし、一般常識から見ても際立って高い給料をもらい続けているという構造は、明らかな「Conflict of interest状態(=『国民の利害』と『役人個人の利害』が衝突している状態)」であり、うまく行…

何とも言えない判決

手術をしても余命約6カ月の大腸がんと診断され、術後7カ月に別の病気で死亡した女性(当時71歳)の遺族が「別の病気で死んだのは術後管理のミス」として、病院側に約4500万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は22日、約1300万円の支払いを命じ…

原告にも厳しい藤山裁判長

一部でトンデモ判決扱いされている、藤山雅行裁判長の判決を取り上げてみる。 東京都府中市の市民医療センター(現・保健センター)の医師に初期肺がんを見落とされ、がんの進行で生存率が低下したとして、市内の女性(54)が慰謝料など約2623万円の賠…

その言葉は誰が言っているのか

医療関係者の間では関心を持たれている、桑名市民病院の和解事件について当ブログでも取り上げてみようと思う。基本的な事実関係はリードを読んでもらった方がわかりやすいので、引用する。 脳腫瘍(しゅよう)が悪化して重い障害を負ったのは、病院が適切な…

日本共産党の独創性あふれる政府批判

日本共産党は、「例」と言うものを引き合いにだして政府批判を行っているようだ。 ここに、中央教育審議会が二〇〇三年三月に「教育振興基本計画」のひな型として発表した文書があります。それを見ると、数値目標がずらっと並んでいます。そしていじめについ…

CDサントラ問題を検証してみる

id:shidho氏のぶくまコメントを見て、ガラスの艦隊 オリジナルサウンドトラック: 腹巻猫の劇伴BLOGへとたどり着いた。腹巻猫氏のサイトではないか。で、問題の文章を引用してみる。 サントラを構成するにあたっては、ひとつ制約がありました。「歌を含め…

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか作者: ジェームズ R・チャイルズ,高橋健次出版社/メーカー: 草思社発売日: 2006/10/19メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 231回この商品を含むブログ (60件) を見る 原題は"INVITING DISASTER"である。シンプル…

病気腎移植問題

アピタル(医療・健康・介護):朝日新聞デジタル乗り遅れてしまった感もあるが、自分なりに考えてみようと思う。 この病気腎移植問題は、善悪の問題や、医療倫理の問題で片づけてしまうのはもったいない問題だと思う。確かに、感情では許せないものがあるの…

入園拒否訴訟を伝えるメディアは、重要なことを報道し損なっている気がする

http://elmundo.cocolog-nifty.com/elmundo/2006/10/post_9290.htmlを見てぼんやりと思ったのだが、昨日判決が出た入園拒否訴訟の件であるが、メディアは概ね「鈴花ちゃんよかったねぇ」と言う視点で伝えていると思う。それは構わないのだが、なぜ裁判所が原…

順序が逆ではないかなあ

ラウンドテーブル|栄光への道 来季構想|栄光への道 クラブ側もJ2残留を覚悟しているらしい。ま、それはいい。しかし、ラモス続投を決定し、J2全日程終了後にラウンドテーブルを開くというのは、順序が違うでしょう。ラウンドテーブルを開いて、ヴェルデ…

医療従事者と非医療従事者の溝

最近、元検弁護士のつぶやきによく出入りしている。そして、医療従事者と非医療従事者との間に深い溝が横たわっているのを日々実感している。それでも、最近は少しずつ溝が埋まっているのかなと言う認識だったんだけど、溝はまだまだ深いことを実感した。 (…

グレーゾーンと線引き

注意点が二つ。まず、このエントリはhttp://d.hatena.ne.jp/bn2islander/20060608/1149783249の焼き直しである。もう一つ。このエントリは単なる仮定のお話、ファンタジーと思って頂きたい。 うーん,著作権話題はほんとクリティカルだ - Myrmecoleon in Par…

事後承諾を黙認と読み替えれば結構ある話

そして、他のエントリーでも「違法」という言葉は決して使わず一貫して「無許諾アップロード」「無許諾コピー」という表現を意図的に使ってきた。無許諾である事が即違法とは限らないじゃないかという強い思いがあったからで、だからこそ事後承諾の可能性を…

googleによるyoutubeの買収が案外面白そうな件について

と言うことで、さっきとは逆のタイトルにしてみた。面白くないと書いたものの、面白くなる可能性は秘めていると思う。 一つの方向は、自らコンテンツを作成するという可能性。googleは膨大なキャッシュを持っているという話なので、そのキャッシュを費やして…

googleによるyoutubeの買収がいまいち面白くない件について

Google、YouTubeを16億5000万ドルで買収 - ITmedia NEWS ブロガー的には大騒ぎなんだろうが、なんだかなあと醒めた視線で観てしまう。GoogleがYouTube買収!!! 圧倒的に正しい戦略が迅速に執行されたのだと評価する - My Life Between Silicon Valley and Jap…

日の丸君が代裁判

先日、日の丸君が代裁判の判決が出た。判決自体は、妥当だろう。思想信条の自由は認められるべきだろうし、権力を持って押さえつけてはいけない。尤もだ。などと思いながら判決文を読んでいたのだが、次の段落に目を引かれた。 国旗・国歌法の制定・施行され…

非医療者側から見た無過失補償制度

もう一方で患者側からの視線を考えなければなりません。患者側からの視線もいくつもあり、これまでも御指摘のあった医療ミス隠し的な問題や遡及措置の問題なども重要ですし、考えを巡らす必要があるのですが今日は保留としておきます。 続々々無過失補償制度…

控訴する自由

貴職は、絶対に控訴をやめて下さい。そして、原告らを初めとした東京都の教育労働者への不当処分を直ちに止め、撤回して下さい。なお、回答を、9月30日までに必ず、文書で行うことをも強く要求します。以上、強く要求します。 http://www.labornetjp.org/…

ロボット工学三原則

たぶん、小飼氏の言いたいことと、かなり意見がずれていると思うのだが。 ここでなぜロボット達が第零条を追加しようとしたかといえば、この三原則そのものを変更してしまうことは彼らには許されなかったからだ。そのためさらに上位の法則をこさえることで、…

大学の質

意外な反響を呼んだhttp://d.hatena.ne.jp/bn2islander/20060822/1156253914であるが、コメント欄もにぎわっている。で、その中の一つ。id:Trick_or_treatさんのコメントを引用する。 待遇の良し悪しは、日本の工学系出身者が多いという事実に関連していると…

「理系離れ」に対する身もふたもない問題提起

さらに、いわゆる「理系離れ」についても、「小学校から子どもたちの『物づくりに価値を見出す心』を養っていないことが問題」などという論調が多いようですが、理系離れの原因がそのようなものでないことは、「医学部離れ」が起きていないこと(小学校で「…

Jリーグ全クラブの運営管理規定を調べてみたよ

ホームチームの横浜F・マリノスは、競技場での政治活動はJリーグの運営管理規定に違反するとして、12日に自民党横浜市連に抗議、市連は「一部、誤解を招く行為があった」として陳謝したという。 http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20060913-…

消費者金融が人を助けている話

消費者金融が批判されている昨今であるが、その批判は正当なものだろうか。ちょっと見方を変えてみると、消費者金融への批判が賞賛に変わるのではないだろうかと言うのがこのエントリーの趣旨。ネタ元は国民(多重債務者)を見捨てアメリカ資本(サラ金)に…

本当は恐ろしい浜口議員

さて、「三千万円出せば助教授が飛んで来る」発言で、お茶の間を爆笑の渦に包んだ尾鷲市の浜口議員でしたが、浜口議員はコメディアンの才能だけでなく、ホラー作家としての才能を持ち合わせていたようです。決して大げさに怖がらせるのではないですが、日常…

リニアモーターカーに賭けるJR東海の執念

例えば、リニアモーターカーの開発はもう四十数年継続されているのに、実用化の予定はない。研究のための研究か、もしくは、単なるスピード競争のために国費をタレ流している。開発を継続するうちに、在来技術による鉄道でも最高速度が時速500キロを超えてし…

尾鷲の産婦人科問題

関心を持ってウォッチしていた。おおむね、皆さんと同じ意見だと思う。 尾鷲のような所で、363日24時間体制で産婦人科医の激務に耐えてくれた方に対して年俸の減額は失礼な話だと思うし、産婦人科の不足が叫ばれているご時世、五千五百万円でも高くないと思…

消費者金融考

前置き。消費者金融に関しては、不思議に思うことが一つある。消費者金融を借りたことがなさそうな弁護士や政治家や学者が中心となって議論していて、実際に借りている人、借りたことがある人の声があまり聞こえてこない。机上の空論に陥っているのではない…

消費者金融と日本弁護士連合会

ただ、消費者金融各社の04年3月末の融資残高を、出資法の上限金利が年40・004%だった00年3月末と比べると、約1・2倍に増えている。このため、上限金利の引き下げを目指す日本弁護士連合会は、「借りられなくなる人が急増するとは考えていない…