医療従事者と非医療従事者の溝


最近、元検弁護士のつぶやきによく出入りしている。そして、医療従事者と非医療従事者との間に深い溝が横たわっているのを日々実感している。それでも、最近は少しずつ溝が埋まっているのかなと言う認識だったんだけど、溝はまだまだ深いことを実感した。

最高裁
カルテ自体は公開を予定していないメモのような性質のものである。
(大谷委員)
医師法の中にも,何らかの行政的な制裁をもってそういうことを制限するような規定はないようである。
(米本委員)
医師に言わせると,あれは自分の治療のための備忘録であるということになる。
http://www.courts.go.jp/saikosai/about/iinkai/asu_kondan/asu_kyogi13.html

私はカルテというのはきちんとした診察記録のようなものだと思っていたし、事あれば公に出来るような性質のものだと思っていたんだけど、医師にとってはメモ程度のものだったのか。別にどっちの認識が正しいとか間違っているとか言いたいわけではなく、カルテ程度の基本的な事でも認識が大きくずれていると言いたいわけ。


医師に取ってメモ程度のものだというのなら、確かに一般の人がカルテのねつ造にこだわっているのは不可解な事に違いない。そして、一般の人は正式な記録と言うイメージがあるので、医師の人がカルテの扱いが無頓着な事は不可解ないことであろう。


しかし、認識がずれているのを悲観することはないと思う。ずれているのならお互いに認識を修正すればいいのだ。それに、カルテに関しては世界的にも混乱しているらしい。そう言うものだと思って、認識がずれていることを前提にして考えていけばいいような気もするんだよね。

(米本委員)
イギリスの場合も日本と似ており,カルテの性質は備忘録に近く,プロフェッションの覚書として必ずしも見せることを前提としていない。つまり,日本の医師だけが勝手なことを言っているわけではなく,これは国によっては争点になっているところであり,世界的には移行期にある。
http://www.courts.go.jp/saikosai/about/iinkai/asu_kondan/asu_kyogi13.html