書評

夏への扉に見るベンチャービジネス

82. 開発部の、営業部にたいする苦手意識を、小説にしてみました。:日経ビジネスオンライン これを読んで,色々と触発されるところがあったので,エントリーを起こすことにした. 幼女信仰や猫信仰やミソジニー以上に小説『夏への扉』を覆っているのは、「…

いまさら夏への扉でもないでしょう

はてなブックマーク - 不倒城: 海外SFを読んだことがない人に、海外SF入門としてお勧めしたい四冊 いくつか「夏への扉」に触れているコメントがあるが,夏への扉を初心者にすすめるのは疑問なんですね.なぜかというと,古いから.描写のところどころが古く…

9.11 生死を分けた102分

タイトルにあるように、同時テロとツインタワーの崩壊までの軌跡を追ったノンフィクション。生存者や目撃者に対する二百回のインタビュー、無線交信、電話、電子メール、証言などの数千ページをまとめたという事だ。そして、この本の価値はその労苦に見合っ…

「鴎外 森林太郎と脚気紛争」を読んでみたよ

鴎外 森林太郎と脚気紛争作者: 山下政三出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2008/11/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (5件) を見る脚気論争に踏み込んだあまり、このような本まで購入する羽目になってしまった。とほほほほ…

夏への扉 落ち穂拾い

夏への扉の魅力の一つに、文化女中器、製図器ダン、万能フランクなど、さまざまな発明品が想像力豊かに描写されていると言う事だと思う。しかし、ハインラインの真骨頂は、未来社会の描写だと思うのだ。例えば以下のくだり。 「ごく簡単な経済問題だよ、あん…

空気読まずに夏への扉を語ってみる

id:ululun氏に触発されたので、ちょっと。 http://d.hatena.ne.jp/ululun/20080525/1211688587 「夏への扉」を好きですかと問われたら、好きだよと答える。主人公は天才発明家。しかし仲間と女に裏切られた。未来の世界に強制的に送られたものの、そこで復活…

著作権との付き合い方 活字文化・出版関係者のために

元文化庁著作権課長であり、現在は政策研究大学院大学の教授をしておられる、岡本薫氏の新著である。他の本と基本的には主張は変わらない。と言っても、「著作権の考え方 (岩波新書)」「日本を滅ぼす教育論議 (講談社現代新書)」「新不思議の国の学校教育―日…

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか作者: ジェームズ R・チャイルズ,高橋健次出版社/メーカー: 草思社発売日: 2006/10/19メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 231回この商品を含むブログ (60件) を見る 原題は"INVITING DISASTER"である。シンプル…

逆転戦略 ウィルコム「弱み」を「強み」に変える意志の経営

ウィルコムユーザーなので、興味を持って買ってみました。この本の軸にあるのは、なぜカーライルがDDIポケットを買収したのかと言うこと。カーライルは、ファンドの平均リターンが34%。投資案件が焦げ付いたケースがほとんどなく、多くが安定した利回りを達…

よみきりもの 8巻

これも、長い道と同じく、7/31に購入。いつものいつもの竹本泉としか言いようがないな。この漫画。いつもの竹本泉と断言するにはちょっと語弊があるか。私は最近の竹本泉ファンであり、初期の作品群を知らない。はじめて読んだ竹本漫画は「さよりなパラレル…

長い道

夕凪の街 桜の国で一躍有名になったこうの史代さんの最新刊。昨日買ってきて、早速読みふけりました。読後、「これなんてエロゲー」と思ったのはナイショです。カバーには 夫 カイショなし。 妻 ノー天気。そんな二人のあったかくておかしくて切なくて 心に…

モンテ・クリスト伯

アニメの巌窟王を観たもんで、無性にモンテ・クリスト伯を再読したくなった。本棚からひもといて、読みふける。ちょっと読もうってつもりだったんだけど、連休の二日間を使ってしまった。本来ならこの作品はメモやノートを取りながら、人間関係やイベントを…

教育論議を「かみ合わせる」ための35のカギ

岡本薫氏による、教育論議についての参考書。岡本氏は元著作権課課長と言うこともあり、ネット上では著作権の専門家として認識されている。実際に、岩波新書から著作権の考え方 (岩波新書)と言う一般人向けの著作権解説書を出版している。「著作権の考え方」…