空からの死

AIRBORNE DEATH FROM ABOVE
Produced by LOU REDA PRODUCTIONS,INC.

面白い。

空挺作戦の発達史を取り上げた番組。アメリカの空挺作戦を正当化しているのがやや鼻につくが、アメリカの番組である限りは当たり前か。タイトルはどうにかならなかったのかな。エアボーンとか空挺作戦とか入れてくれれば分かりやすかったのに。

今まで空挺部隊を「単にパラシュートで降下する部隊」としか認識しておらず、それが何を意味するか実感してはいなかったのだ。空挺部隊は常に最前線で戦い、敵からの放火にさらされ、見方の突破口を作るものだという事を、映像でようやく認識した。百聞は一見にしかずとはよく言ったものだ。

気になったのが、イギリスとソ連とドイツの関係。イギリスで最初に空挺作戦が考案され、ロシア革命後のソ連では空挺技術が地道に進歩し、それをドイツが見習ったように言っていたのだが、この辺りの説明が不足気味。

もう一つ。ドイツ軍でもアメリカ軍でも、第二次世界大戦中はグライダーを活用していたようであるが、なぜグライダーなのかを説明していなかった。グライダーの航空機に対する優位点をきちんと教えて欲しかったなと思う。


最後に、心に残った台詞。

訓練で二十回ほど飛んだと自慢する若い兵士に聞かれて、元パラシュート兵は「ほう、私はたったの四回だ。ただし、シチリアにサレルモ、ノルマンディー、オランダでな」。そう答えて、胸を張ったそうです。
SPC.Scoll B.Gentilecore