ウィルコムの逆襲

【公式】Y!mobile(ワイモバイル)- 格安SIM・スマホはワイモバイルで
写真で見る、ジャケットフォン改め「WILLCOM SIM STYLE」 - ITmedia Mobile
ウィルコム、PHS通信部分だけ独立させた「W-SIM」開発

今日、ウィルコムWILLCOM コアモジュールについて、発表を行った。平たく言えば、通信部分と筐体を分離すると言うことである。W-SIMなるモジュール*1に通信回路が全て搭載されるので、そのモジュールを使えば通信にノウハウがないメーカーでも、無線機能を搭載した製品を簡単に開発することができる。

面白いアイデアである。普及すれば、世の中を変えることが出来るだろう。

例えば、普通の携帯電話を考えてみる。通信部分がモジュールになっているので、W-SIMを着せ替えすることでTPOに合わせた電話を選択することが出来る。今は、ストレートか二つ折りか、電話を契約する時に決断しなければならないが、コアモジュールを使えば、使用したい方の筐体にW-SIMを差し込めばいい。飽きたら、他の筐体を入手すればいい。

また、今は音声用端末、データ用端末と区別されているが、W-SIMの登場により、そのような区別は過去のものになるかも知れない。W-SIMは小型なので、データ用端末の代替に使用できるだろう。電話を掛けたい時は音声用筐体にW-SIMを入れ、PDAを使いたくなったらPDAW-SIMを差し替えればいい。

今まで、携帯電話は通信部分と筐体が一体化している事で、新規参入を阻んできた面がある。通信部分を開発するにはノウハウが必要であり、JATEの認定を通らなければ発売することが出来なかった。このため、携帯電話を開発できるメーカーが限られてきた。しかし、ウィルコムの場合、通信モジュールがW-SIMと言う形で提供されているため、筐体部分さえ作ればいい事になる。ある程度の技術力を持っているメーカーなら、どこでも携帯電話を開発できることになるのだ。

また、携帯電話は開発コストが高価なため、無難な端末を作り、多くの人かに使って貰う必要があった。しかし、ウィルコムの場合は、筐体部分だけを開発するだけでいいため、開発コストが安くなり、投資の回収が比較的容易になるのではないか。一部の人しか望んでいないような筐体を発売することもあり得るかも。

色々と夢が広がってくる計画ですな。

気になる点としては、やはりアンテナ。W-SIMに通信機能を全て搭載すると書いたけど、アンテナまで内蔵してしまったんですね。筐体の中に、アンテナが密閉されることになる。こんなんで感度は大丈夫なのかなぁ。外部アンテナを使用することも可能なのかしら。

*1:サイズ 25.6×42.0×4.0