レンタル移籍制度は中途半端だと思う

昨日の話だが、クラブよりプレスリリース。玉乃淳選手が徳島ヴォルティスへ期限付き移籍することが決定致しましたのでお知らせしますとあるのを観て、色々な思いが沸く。あれだけ選手獲ったあげく、生え抜き放出かよ。富澤のレンタル移籍では苦い思いをしたばかりなのに、J2移籍かよ。敵に塩を送っている場合じゃねぇよ。来期直接当たるんだぜ、分かってるのかよ。などと思わないことでもないが、まあ全体として妥当かも知れないなあ。腐らせている暇はないんだろうし、玉乃本人の希望もあったんだろうし、枠を一つ開けるという考えも合ったのかも知れない。成立に至る過程は色々あったんだろうが、このレンタルが成功に終わることを祈る。

で、レンタル移籍制度。個人的にはあまり好かない。「期限付き」とかなんとかいいながら、戻ってくる保証がないのがその一つ。いや、基本的には戻ってくる事になっているんだろうが、選手本人が強く移籍したいと思うのなら、クラブだって認めないわけにはいかないだろう。相手のチームが移籍金を満額出すというのなら、クラブには移籍をストップする手段はないわけだし。選手を成長させるためのレンタル移籍で、その選手が向こうに完全移籍してしまってはレンタルに出した意味がない。レンタル後の完全移籍は、移籍金が半額になってしまうし、クラブとしても損だ。

一方で、移籍して戻ってきても、レンタル元のクラブに帰れるという面があるのも悪いと思う。「駄目だったらいつでも戻ればいいんだ」って考えで、本当に成長出来るのだろうか。完全移籍して、「俺にはこのチームにしか居場所がないんだ。石にかじりついてでも戦力になってやる」と思う選手の方が成長するのではないだろうか。選手を成長させるためにレンタル移籍に出したのに、ろくろく成長しないで戻ってきたら、これまた意味がない。

そう考えると、なんのためにレンタル移籍という制度があるんだろう、と思うようになってくる。格安で選手を獲りたいクラブと、だぶついてしまった選手の処理に困ったクラブのための制度なのかなあ。