日本ブレイク工業が搾取されている件について・続編

先日のエントリで、著作権料収入の試算を行ったが、一つ大きな勘違いをしていることに気が付いた。

通信カラオケの一曲当たりの使用料は、40円なので、40×40万曲で、ざっと1600万円。

と書いたのだけど、「一曲当たりの使用料」の定義を勘違いしているように思った。

通信カラオケには、端末機に楽曲データを大量に記録することができるハードディスクが内蔵されていて、出荷時にそれまでに作成された楽曲データをあらかじめ蓄積し、また、その後に作成された楽曲データについても配信を受けて蓄積することができ、ユーザーによる利用の都度ホストコンピュータにアクセスする必要のない「蓄積型」と、端末機にハードディスクが内蔵されておらず、原則としてユーザーによる利用の都度ホストコンピュータにアクセスし、楽曲データの配信を受ける必要のある「アクセス型」とが存するが、現在の業務用通信カラオケは、ほとんどすべてが「蓄積型」であるといってよい。
H15. 2.13 大阪地裁 平成14(ワ)9435 著作権 民事訴訟事件

通信カラオケ送信は,通信カラオケ業者が電話回線を使用して利用者(店舗)のカラオケ機器の中のハードディスクに録音するために送信したことについての著作物使用料である。著作物使用料規程第11節業務用通信カラオケの2(2)によれば,1曲1回当たりの著作物使用料は40円である。
H15.12.26 東京地裁 平成15(ワ)8356 著作権 民事訴訟事件

要するに、最近の通信カラオケは一回一回配信するわけではなく、一度ハードディスクにダウンロードするようになっている。そして、ダウンロードするたびに使用料が発生する。

と言うことは、「ダウンロード回数≠歌った回数」と言うことになるので、歌った回数だけでは、著作権料収入がいくらなのか、見積もることができないと言うことになる。


ちなみに、http://news.2-3-0.org/comment/comment_200602_151.phpで取り上げられていますが、どれもこれもごもっともなご意見だと思っております。

実際にJASRACのサイトの業務用通信カラオケの著作権使用料見てみると分るんだが、著作権支払いの方法はいくつかあって、エントリーはその中で自分が計算しやすい方法だけで計算していて、正確な著作権料を算出したとは言え無い。。まあ、冷静に考えれば#8のようにおかしいとすぐ分るんだけど・・・。

全くその通りですね。正確な著作権料を算出しているとは思いませんし、そのような意図はありません。もっともらしい数字を出せればそれでよかったのです。間違っていたり、勘違いがあったら、誰かが指摘するだろうと思ったわけです。それにより、議論が深まる事を期待していた節もなくはないです。