攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIGに関して雑感

基本的に、面白いアニメだと思う。観ていて失望したことはあまりない。しかし、ストーリーはどうだろう。そうは褒められたものでもないような気はする。ストーリーがどうであろうとも、面白ければそれで構わないのだが、しかし、どこか引っかかるものを感じる。

一番の不満は、難民問題が振り出しに戻ったと、ラストシーンでトグサが語っていた事だ。難民問題がテーマのアニメにもかかわらず、26話を通して進展しなかったというのだ。別に進展する必要はなく、後退しても構わないんだけど、現状維持というのでは何が描きたかったのだろうかと疑問に思わざるを得ない。

また、ラストにおいて九課が活躍してないと言うことも不満である、難民と郷田の間で、九課が存在感をなくしているように思う。難民を先導したのは郷田、核ミサイルを撃ち込ませたのも郷田。難民をまとめたのは久世、核ミサイルを阻止したのはタチコマ、核ミサイルの二撃目を阻止したのは総理と総理の秘密部隊。さて、九課は具体的になにをしたのだろう。郷田と難民との間で九課が埋没しているように感じる。

面白ければいいんだけど、不満はやはり残る。不満は残るけど、しかし面白い。アニメにとって、ストーリーとは何なのだろう。