クリエイターが声を上げるには


音楽配信メモ YouTubeコラムをNIKKEI NETに寄稿して思ったことなどを読んだ。一次クリエイターと利用者が同じ目線に立っている事が前提になっているので、懐疑的な目で読まざるを得ないね。で、興味を持ったのは以下のくだり。

サイレントである(しかし、恐らく数は多い)クリエイターがどのように思っているのか、ということは現実の政策決定プロセスには反映されない。それってやっぱおかしいと思うし、金かけてきちんと1万人くらいのクリエイターに聞き取り調査するとかそういうのがあってもいいんじゃないの? とも思う。


他の分野がどうなのかは見えてこないけど、少なくとも、音楽ではクリエイターの意志が政策決定プロセスに反映されている。つまり、JASRACの存在。JASRACは一次クリエイターの集合体であり、クリエイターの意志をJASRACの活動に反映させられるシステムが整っている。JASRACが政策決定にさまざまな影響を与えているって事は、音楽に関してはクリエイターの意志が政策に反映されていると言う結論になるかと思う。建前上は。


音楽に限らず、クリエイターの意見を政策に反映させるためには、団体というものが必要な訳で。数を集めて、クリエイターの意見を集約する。スポンサーを見つけたり、寄付を募るなどして活動資金を得る。数とお金の力で政治家を動かし、政策に影響力を持つ。JASRACはその仕組みが機能しているから、他のクリエイターもJASRACを参考に、自分たちの力を高めていくべきじゃないかな。


数を力にした例というのは、他には声優さんかな。昔、http://d.hatena.ne.jp/bn2islander/20050628/1119978347で書いたんだけど、声優さんはテレビ局に対してデモを起こし、二次使用料を確保したという例がある。声優さん一人ひとりの立場は弱いけど、団体として活動すれば何とかなるという例だ。


津田さんのエントリで書かれている「二次」の方々は一社で活動しているわけではなく、全部団体を作っているよね。クリエイターが自分の立場に不満があるとか、政策に不満を持っているのなら、団体を作って、団体として活動する以外の道はないと思うんだよね。