結局はコンテンツにお金を払っているのだろう


ある権利者側の人間の呟き2 結局コンテンツに金払うっていうのが定着しない。。。 - Life in Prison/生きるしかすることがない
http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20090202/1233564287



id:y_arim氏は以下のように仰る。

「消費者が買ったのはDVDやCDではなく、その中に収録されてるコンテンツを視聴する権利なのだ」というのはどう考えても、「円盤」とコンテンツを切り分けられるようになったあとに出てきた言説だろう。現状に合わせて無理やり捻じ曲げた、後付けの理屈だ。
http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20090202/1233564287


個人的には、そのようには思わない。「コンテンツを視聴する権利を購入する」という考え方が生まれたのは、貸しレコードが発端なのではないだろうか。つまり、「コンテンツを視聴する権利を購入する」と言う概念は、前提として「コンテンツの視聴」と「コンテンツの所有」が区別されているように思う。そして、コンテンツの視聴と所有が区別されるようになったのは、貸しレコードが発端であり、それ以降の年代の方々は、無意識のうちに「コンテンツを視聴する権利を購入する」という概念が浸透しているように思う。


コンテンツにお金を払うというのは、何もネット配信に限ったことではない。貸しレコード・レンタルCD・ビデオレンタルを利用する事がすでに「コンテンツにお金を払っている」のだと私は考える。たとえば、オンラインによるアニメ配信と、オンラインレンタルDVDとの間に本質的な差があるのかと考えると、差はほとんどないと考える。違いがあるとすれば即時性であるが、後は、コンテンツのデータがネットを通じて送られてくるか、DVDに収納されて送られてくるかだけの話であり、視聴する分には変わらない。



id:case_kさんは、以上のような状況を踏まえていると思う。タイトルでは「結局コンテンツに金払うっていうのが定着しない。。。」と言っているけど、このコンテンツというのは配信コンテンツの事だけを意味しているのではないか。「視聴者はコンテンツにお金を払わない」という意見に対して、レンタルビデオ・レンタルDVDの利用者はコンテンツにお金を払っているではないか、と言う疑問を投げかけているのだと思う。


私の見解としては、視聴者はレンタルという形でコンテンツにお金を払っているのだから、アニメの配信が売れないというのは、売り方に問題があるのではないかと思う。着メロや着うたが成功したのは、視聴者にお金を払うことを意識させないと言う事が大きい。アニメ配信も真似をすれば良いのではないかと思わないのでもない。つまり「買いにくい」から誰も買わないのであって、「買いやすく」すればみんな買うのではないかという発想だ。クレジットカードや認証が面倒である以上、そのような事を要求するのであればレンタルに流れるのは当然でしょう。


携帯を使って、アニメをダウンロード配信。一話300円〜500円で配信すれば良い商売になると思うし、実際に携帯を使ったアニメ配信を行っているところもあるけども、これも商売にならないのかな。