JAXAは必要か?

http://mainichi.jp/select/biz/news/20090913ddm008010057000c.html
民主党内から「JAXAはもう必要ない」との声 | スラド
http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51508420.html


脊髄反射民主党を叩いている人も多いようだけど、JAXAでなければ出来ない仕事って、そんなに多くないと思うよ。例えば、H-IIロケットの製造は三菱重工が行っている。固体燃料ロケットの製造も、IHIが独力で行える。人工衛星だって、三菱電機が世界を相手に商売しているし、スカパー!は独力で人工衛星の運用管制を行っている。この様に考えると、JAXAがなくても、民間企業だけである程度の事は行えるのではないだろうか。


それでも、人工衛星の打ち上げは民間企業では不可能ではないか、と思う人もいるかも知れない。しかし、H-IIロケットの打ち上げは既に三菱重工業に移管されているのですな。ロケットの打ち上げに関しても、JAXAは絡む必要がなく、民間企業に任せられるレベルに達している。とすると、何が残っているのか。


例えば、商売にならないようなロケットの基礎研究・開発は国が行うべきかも知れない。また、科学衛星の開発・運用に関しても国が行う必要があるだろう。種子島宇宙センターや筑波宇宙センターのような設備に関しても国が所有する必要がある。私が思う限り、国が行うべき仕事はそれだけではないか。宇宙開発がビジネスにならないのであれば、その分、民間企業に補助金をつけてやれば済む事である*1


JAXAが今の形を取る必要は何一つない。科学衛星の開発や運用は大学に任せられるかも知れないし、JAXAを解体して衛星専門の研究施設を作るという手もある。ロケットに関しても同じ事。有人宇宙飛行に関しては、確かに国が中心になるかも知れないが、それも政治が決めること。



民主党政権「宇宙開発のどの分野を優先させるか」「宇宙開発に何億円注ぎ込むのか」という事さえ明確にすれば、JAXAが必ずしも今の形を取る必要はないと思うのですね。もっとも、民主党政権がそのような事を明確に出来るとは思っていないのですが。

*1:もっとも、この場合、国から一民間企業に大量のお金が流れ込むことになる