みつどもえ 208卵性 死刑台のヘルスメーター


みっちゃんのかわいらしさが存分に発揮された回でした


あらすじ

6年3組は身体測定。体重を気にするみつばはなかなか体重計に乗ろうとしない。養護教師の栗山先生とばたばたしているうちに、みつばは計る気をなくし、身体測定をエスケープする。困り切る栗山先生と、測らせようとするクラスメイトたち。「みっちゃんに問題を答えさせている間に体重を測ろうとする作戦」「水道の蛇口を使用禁止と偽り、体重計へ誘導しよう作戦」「杉崎の上に座る作戦」など、みつばの前に作戦は次々と失敗していく。最終兵器吉岡の「体重計は恋のおまじない作戦」も失敗したのであった。しかし、身体測定記録を偶然見たみつばは自分も体重を測る気になったが、体重計と杉崎を間違え、身体測定は失敗に終わるのであった


1.みっちゃんかわいいよみっちゃん

みっちゃんは「雌豚」というキャラづくりをされており、みつどもえの作品中でも自分の体重を気にしている話が何回かありました。体重を気にしているみっちゃんと身体測定と言うシチュエーションとはとても相性がいいようで、みっちゃんのかわいらしさが遺憾なく発揮された話となっています。体重を気にしているあたりがみっちゃんの女の子らしさを強く感じさせますし、体重を気にしているくせにお菓子を食べているというのがまたかわいらしい。


扉絵をみても分かるのですが、今回の話は桜井先生の「下着姿のみっちゃんを描きたい、何としてでも描きたい」という欲望の元に作られた話なのでしょう。それだけ下着姿には力が入っています。もちろん、服を着たみっちゃんにも力が入っています。桜井先生のパトスがビンビンと私に伝わってきました。


服もさることながら、みっちゃんの表情が豊かに描写されています。みつどもえの登場人物の中でも、みっちゃんは感情がくるくると変化する傾向があり、そこがかわいらしいのですが、今回はみっちゃんの表情が特別生き生きとしているように感じます。笑っている表情、怒っている表情、困っている表情、誇らしげな表情、すべてが素晴らしい。



2.やっぱり杉みつだよね

みっちゃんと言えば杉崎なのですが、残念ながら今回の話、杉ちゃんとみっちゃんが絡んだシーンは非常に少ないのです。コマにして4コマ、カットで言えば2カットですね。しかし、読後の印象としては、杉みつ的な印象を強く感じました。なぜかと考えたのですが、体重計と杉ちゃんを間違えると言う事が普通に考えてあり得ないという結論に達しました。


つまり、こう言うことです。体重計は無機物で、杉崎は杉ちゃんです。無機物と杉ちゃんを間違える事は普通に考えてあり得ないと言う事です。しかし、みっちゃんが杉崎の事が大好きと仮定すればつじつまは合います。つまり、いつも杉崎さんの事で頭がいっぱいだからこそ、無意識に杉崎さんの方へ足が向いてしまったと。杉崎の上に乗ったときのみつばの表情もまんざらでは無さそうだし、総合的に考えるとみっちゃんは杉崎の事が本当に好きなんだねと言わざるを得ません。


この様な事を無意識に感じ取ったために、濃厚な杉みつ回という印象を抱いたのでしょう。私の頭もずいぶんと吉岡に洗脳されているようです。



3.宮吉もいいよねえ

みつどもえ世界では、空気読めない=宮下さんですが、宮下さん以上に空気が読めないと思われるのが吉岡さんです。前回は宮下さんが炸裂していましたが、今回は吉岡さんが炸裂してしまいました。


「自分の体重計の1桁目と2桁目を足した数だけ体重計の上でジャンプすると両思いになれる」というのはいいとして、体重を気にするみっちゃんに「あっ、3桁の場合は」というのはあまりにもひどすぎます。空気を読んだのか、フォローしようとしたのはいいのですが、「あれ、あっ、ジャンプしても壊れないよ!!」とさらに追い打ちをかける吉岡さん。


宮下さんはまだネタになりますが、吉岡さんの毒舌は強すぎて顔が引きつってしまいます。吉岡さんの毒舌を楽しむには、宮下さんの「吉岡!!」「もう黙ってろ」と言う突っ込みが欠かせません。吉岡さんの激辛カレーの様な毒舌をやんわりと中和しているのが宮下さんなんですよね。突っ込みだけでなく、今回は「食べ物で釣ろうか」という提案を2回もスルーされましたし、宮下さんは話を動かすことも、受け手に廻ることもできる貴重なキャラクターだと思います。