味の素スタジアム以来の衝撃

ネーミングライツというシステムがある。命名権という意味であり、企業が宣伝のため、競技場などの建築物に命名する権利を購入すると言うものである。海外では常識のようだが、日本でも東京スタジアム福岡ドーム、横浜国際陸上競技場などの命名権が既に購入されている。

個人的には、東京スタジアム命名権を味の素が購入したことにはショックを受けた。競技場の名前が「味の素スタジアム」と名付けられたのだ。なんて違和感のある名前だろう。日本でも有数の設備を誇った最新の競技場に、お茶の間のイメージ、ちょっと貧乏くさいイメージのある味の素が名付けられたのだ。

しかし、結果は成功。東京スタジアムは利用料を手に入れたわけだし、味の素の宣伝効果も素晴らしいものがあると思う。サッカー専門誌や新聞、駅の看板にまで「味の素スタジアム」と書かれているのだ。今ではサッカーファンの間や陸上ファン、地域の方々に普通に浸透していると思う。私も、今では好きな名前となっている。親しみのこもっているイメージが出てきたのだ。

そして、ある企業が映画館の命名権を購入したのだが、そのニュースを知ったとき、私は味の素スタジアム以来の衝撃を受けた。

大手製薬会社の久光製薬は18日、東京・有楽町の映画館「丸の内ルーブル」の命名権を取得したと発表した。同社と映画館を運営するテイ・アンド・テイ映画興行が基本合意した。3年間の契約で、12月10日から「サロンパス ルーブル丸の内」の名称に変更される。
http://www.asahi.com/culture/theater/TKY200510180368.html

さ、サロンパス丸の内ルーブルもどうかと思うけど、サロンパスかよ。なんとなくすがすがしそうな、強烈な涼しさを感じるようなイメージが漂ってくる。正直、サロンパスのイメージがアップすると言うよりは、映画館のイメージが安っぽく思えるのではないか。

でも、行きたくなってきた。このネーミングライツ、結果的には大成功すると思いますよ。