科研費が使いにくい

私は研究者でも何でもないのだが、科研費が使いにくいと言う話を、よく耳にする。気になってちょっと調べてみたんだけど、文科省と各研究機関の考え方が乖離していることに気が付いた。


例えばクレジットカード。


東北大学理学研究科評価分析室・研究戦略室では、以下のように説明されている。

クレジットカード(以下「カード」という。)による支払は、あくまで支払方法のひとつであり、「支払できない(できる)経費」とは、意味合いが異なります。従って、カードによる支払いを行うことは可能です。

1.  カードによる支払いが認められる例
カードによる支払いは、物品の購入等から、支払いが完了するまでの流れをみると立替払いの一種と見なし得るため、無制限に認められるものではありません。
科学研究費補助金のQ&A


一部だけ引用してみたが、本当は、この下にたくさん条文がある。これなら、確かに使いにくそうだ。と言うか、「使えない」と言う声すら上がってきそうだ。


一方、文科省の考え方。

各研究機関は、文部科学省日本学術振興会が定めるルールに違反しない範囲において、科研費に関し、各研究機関独自のルールを定めることができます。仮払い包括契約を行うことやクレジットカードを使用することを、各研究機関独自のルールにより「できない」とすることは、文部科学省日本学術振興会が定めるルールには違反しません。
「科学研究費補助金制度についての説明会」における質問への回答(PDFファイル)

基本的にクレジットカードに関しては制限をかけていない。文科省としては自由に使っていいが、「使ってはいけない」と言うルールを作ることに関しては問題ないというスタンスのようである。