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楽園追放に文句言ってみる(ネタバレあり)

先日公開されたアニメ、楽園追放が話題になっていたので見に行ってきた。冒頭数分(サンドワームの肉の辺りまで)みのがしたのであるが、まあ、感想にとって大きな影響はないでしょう。多分。

感想はどうだったかというと、アンジェラちゃんかわいかったに尽きますかね。虚淵さん、まどかマギカでも同じような感想だったんだけど、美少女のキャラクター造形は本当に上手ですね。私はまどかマギカではほむらがお気に入りだったんですが、アンジェラといい、めんどくさい女の子の描写に関して長けていると思います。一方で、虚淵さんが語る世界・社会にはあんまり関心を曳かれなかった。

でまあ、つらつらと文句を言ってみたいところが出てきましたので、ここで述べてみたいところです。めんどくさいSFおじさんだなあと思われるかも知れませんが、実際めんどくさいSFおじさんなので、仕方がない。スタンスとしては文句言いながらも好きな作品ですが、伝わるかどうか。


外宇宙に行け!

まずはこれですよね。これ。50年代のSFであれば、宇宙へ行っていたんじゃないかなとは。あのラストシーン、ディンゴもアンジェラも外宇宙探索を選択しなかったのは個人的に大変残念です。

つまり、私は「ラストシーンでもう一度物語が大きく膨らむ」という物語が大好きなのであり、小さくまとまってしまったかなと思いました。宇宙を選ばずに、地球に残ることを選択するのも悪くはないですが、あの世界の地球、どんづまりも良いところで、大して明るい未来はなさそうなので、あの後二人はどうなるのか。どうなるんだろうなあ。


精神と肉体との相克が描かれてない

この映画において、精神を代表しているのがアンジェラであり、肉体を代表しているのがディンゴという事になると思いますが、どうも無条件に肉体に軍配を上げているのが気になってしまいます。

つまり、ディンゴのアンジェラに対する説教シーンを問題にしているわけです。あのシーン、「メモリーの空間の広さに依存しているディーヴァ」と「食料に依存している地球人」という類似性を主張していて、「互いに相容れない存在であると思われるディーヴァと地球人に共通点がある」→「ディーヴァと地球人との相互理解」と言う展開もできたと思うのですが、どうもディンゴさんが「だがディーヴァは別だ」と、一方的に議論を終わらせているような感が。

何というか、管理社会に対する理屈抜きの批判が根底にあり、それが変な形で発現したのかなと。


アンジェラがよくわからない

つまり、前半のアンジェラと、後半のアンジェラが別なキャラクターなのでは……。

ディーヴァに対する反逆なのに、アンジェラはそれに対して葛藤してない感じですし、地球に対して思い入れをもった描写がないのに、唐突に「私はまだこの世界をよく知らないの」的な台詞を言いますし、肉体というものに対して肯定的な描写はとくになかったし。

「肉体の限界を超越したディーヴァにも関わらず、肉体に興味をもったアンジェラ」を描きたいのであれば、ディーヴァには存在しないけど、人間が特有している何かの描写が必要だったのかなと思います。その「肉体特有の何か」を知ることで、アンジェラはディーヴァの限界を感じ、肉体を持つことの意義を悟るとか(今では古くさいのかもしれませんが、めんどくさいSFおじさんなので仕方がない)