みつどもえ 6話 「帽子とパンツはかぶるためにある!?」

いつのまにやら間が開いてしまった.この間,Blu-rayは買ったし,コミックスはあらかた揃えたし,法人誌も買った.みつどもえ三昧の一ヶ月と言えるかも知れない.それでは,はじめましょう.



全体
ふたばの運動会の話.ひとはと松岡さんのオカルト話.みっちゃんと杉崎の痴話喧嘩という,バランスが取れた話だと思います運動会の話は基本的にあっさりで,オカルト話はちょっとこってりしていて,杉崎のパンツの話は脂でギトギトだという事ですね.全体的に人気は高く,みつどもえ総選挙でエピソード3とエピソード4が4位までにランクインしていました.人間関係が深まって,「みつどもえ」が走り始めた回だと言えるでしょう.ここからが,みつどもえの本番ですね.



エピソード1

運動会前夜.グラウンドに一人立っているふたば.そこに忍び寄る一人の不審者.と思いきや,娘を心配になって付いてきた三つ子のパパだった.ふたばは運動会が楽しみで,一人でリハーサルをするために校内に侵入したのであった.リハーサルにつきあうパパ.選手宣誓.障害物競走,綱引き,騎馬戦,リレーをこなしていくふたばとパパ.すべてが終わった後,ふたばは満足しパパの背中で眠りにつくのであった.

みつどもえには珍しく毒のない話.こう言う話を見ると,微笑ましくなりますね.


ふたばはパパ大好きっ子なのですが,大好きでたまらないパパとの触れあいが存分に描かれていたお話ですね.ふたばの天真爛漫というか,純真無垢というか,無邪気な姿を見ていると,ふたばはパパが本当に好きなんだなあ.そして,パパは本当に幸せなんだなあと思いました.あと,明坂さんの声は本当にふたばに合っていると思いました.特に「一等賞っす,一等賞っすよ」の声がよかったと思います.



エピソード2

運動会当日.ふたばの旗手になっているのはひとは.帽子を取りたいふたばと,様子を見たがるひとは.それに対し,みっちゃんは帽子をたくさん取っている.天狗になりながらふたばに帽子を見せつけたはいいが,ふたばのスイッチが入ってしまった.帽子に異様なまでの興奮を見せるふたば.命の危険を感じ,ひとはに帽子を渡すように交渉したものの,ひとはが帽子を全部奪い取ってしまった.しかし,ふたばの興奮は収まらず,最後には帽子をたいらげてしまった.

エピソード1とは打って変わって毒気たっぷりの回.三つ子三人の個性の描き分けが上手だなあと思いました.みっちゃんは外道そのもので,帽子を取りながら相手の髪の毛を引っ張ったり,吉岡さんの眉を掴んで方向転換させようとしている.ふたばは自然児そのもので,帽子を本能的に追いかけたり,食べたりしている.ひとはは,高所恐怖症もあり青ざめて「暗ガール」の本領を発揮している.そして,三つ子に杉崎さんや宮下さんが絡んできている.


一人に視点が偏らず,人間の関係を軸に物語を描いている点で,実にみつどもえらしい話だと思いました.


今回は戸松さんのローテンションの演技が面白いと思いました.「運動会という媚薬がふたばをおかしくさせた」とか,「やばい,落ちる,死ぬ」とか,その辺りの言い回しが印象に残りました.



エピソード3

矢部っちが熱で倒れた.心配するひとは.ひとはが保健室でみたものは,矢部っちを裸にし馬乗りになりながら,写経をする松岡さんの姿だった.松岡さんは矢部っちが憑かれていると勘違いし,除霊を行っていたのだった.ズボンとパンツを脱がし写経する松岡さん.そこに現れた養護教員の栗山先生.ひとははカギを閉め,パンツだけでも履かせようと,松岡さんにお願いする.そのタイミングで,矢部っちは意識を取り戻す.松岡さんはひとはの頭に矢部っちのパンツを履かせるのであった*1

今回の回,声を大にして言いたいのは,とてもエロい話だという事です.エロという言い方が悪ければ,とても色っぽい話です.冒頭の松岡さんがすでにエロいです.舌なめずりしながら,男性教師の裸体に馬乗りになり,筆で文字を書いているわけですから.「それ,なんてプレイ?」としか言いようがありません.基本美少女の松岡さんに,その様なエロい事をさせていいのかなと思いますが,いいのでしょうね.これがみつどもえです.


ひとははひとはで,何とも色っぽかったですね.普段エロ本を読んでいるくせに,矢部っちの裸を見て赤くなるわけですから.照れるお年頃なんですね.矢部っちに特別な感情を抱いているわけではないでしょうが.赤面しながら,矢部っちの身体の上で,上着をするすると脱ぐシーンも色っぽかったです.もっとも,なぜ矢部っちの上で脱ぐんでしょう.



エピソード4

新作のペンケースを吉岡さんに自慢する杉崎さん.みつばの粗末なペンケースをバカにしようとするが,そのペンケースはふたばが作ったものだった.敗北感を受けた杉崎は,ケータイを自慢しようとするが,大量のみつば盗撮写真がふたばに見つかってしまった.さらに立場が悪化した杉崎.杉崎は,エロかわいい下着を付けていることを自慢したが,どんな下着を着けているかは見せなければ分からない.結局,杉崎はパンツを見せることをみつばに懇願する羽目に陥ってしまったのであった.

みつばに張り合おうとした杉崎さんが自爆する話と言えばそれまでなのですが,この回で注目するべきは「杉崎のみつばへの愛情」でしょうね.そもそも,盗撮なんて愛がなければ出来ないわけですよ.本人は弱点を探るとかなんとか言い訳していますが,チョイスした写真が「着替えているみつば」「窓を物憂げにながめているみつば」「廊下を歩いているみつば」「教室のみつば」「幸せそうに寝ているみつば」ですから.こんなものを弱点に使えるわけがないんですよ.よっぽど魅力的だったので,無意識に取ってしまったという事なんでしょうね.


みつばはみつばで,ふたばの「杉ちゃんは,みっちゃんが大好きなんすよ」という台詞で赤くなっていたり,かわいいですね.


杉崎さんとみつばは,「仲が良いほどけんかする」という典型なのかも知れませんね.スキンシップの過剰さは,仲が良いを通り越しているようにも思いますが.今後の二人の仲がどう進展するか,注目しないではいられませんね.

*1:松岡さんにとっては除霊グッズは頭に被るものという認識なので,これも除霊行為の一環なんでしょう