著作権に関する誤解

蛇足かもしれないけど。

著作権違反は犯罪だ。スピード違反も犯罪である。皆、スピード違反する程度の罪悪感で、ネットでシェアリングされる著作物を視聴する、そんな世界になりつつあるような気がする。良いか悪いかは別にして。

20年前のレーシングカー並みのグリップを誇るタイヤを履いた300馬力の車を与えられて、50km/h制限の道を50km/hで走れというようなものである


以上、ネットにおける著作権問題は道路におけるスピード違反と同等になりつつある - キャズムを超えろ!さんから引用。この種の誤解をしているような人が多いのであえて言っておくと、著作権法ってのは何も規制をかけているわけではないですよ。

つまり、法律で50km/h制限にしろと言っているわけではなくて、「権利者は、○km/h制限かを決めることができる」と言っているだけのことです。権利者が50km/h制限にしろと言っているのなら、50km/hで走らなければならないけど、例えば制限速度をゆるめて100km/h制限にする事も可能だし、制限速度をなくすことだってできる。全ては権利者の胸三寸。

この事を意識していない権利者が多すぎるような気がする。権利を主張するのは結構ですが、主張したら社会にどのような影響を与えるか、シミュレートしてから主張した方がいいのではないのかな。もちろん、シミュレートした上で主張するのなら異存はありませんが。

そして、非権利者もこの事を意識するべきですね。○km制限と言うのを決めるのは権利者であって、国が決めているわけでも第三者が決めているわけでもないのです。例えば「同人誌は著作権法に抵触している。同人誌なんかを書いている奴は犯罪行為を行っている」と考える人がいるかもしれませんが、それは間違っています。著作権侵害かどうかを決めるのは権利者だけ*1です。外部がとやかく言うのは大きなお世話というものです。

*1:権利者の主張が認められるかどうかは、司法によって判断される