みつどもえ 3話 「不審者がいっぱい」

みつどもえのアニメをじっくりと見るのははじめてなので,色々と楽しんで観ていました


・オープニング

主役の三人の声優が本人役で歌っているのがなかなか新鮮.口の動きと歌声も合わせているし.こう言うのがはやりなのかな.作品のテーマを上手に伝えている感じ.ごはんをもりもり食べるみっちゃんがかわいらしい.ラストで三女の肩を押す宮下さんも良い感じ.



・本編

4話のうちの3話がひとは主役.ひとは役の戸松さんはよく知らなかったのだけど,役にあった声質と演技だと思いました.佐藤くん役の三瓶さんも上手ですね.三瓶さんは少年役の方が得意なんだろうなと.杉崎さんの「矢部っち,バイバーイ」という声もよかったです.あと,表情に乏しい三女さんを,表情豊かに描く作画と演出は大したものだと思いました.


ひとはと松岡さんの絡みがよかったです.勘違いから生まれるギャグも面白かったんだけど,他者を拒絶している様に見える三女さんも,心の底ではコミュニケーションに飢えているんだなと.チーム杉崎に逃げられたときの逆ギレ.松岡さんと帰宅したときの「練習の成果だろうか」という台詞.「できることがあったら協力する」と水泳の練習を誘われたときの表情.ひとはの本音を引き出した松岡さんは大したものだと思いました.その後台無しになるんですけどね.


友達との誘い方を必死に練習していたり,服の下に水着を着込んでいたり.友達とのつきあいが楽しみなんでしょうね.子どもである以上,それはあたりまえ.では,なぜ孤立していたのか.おそらく,過去に色々とあったのでしょうね.意を決して友達を誘ってみたものの,コミュニケーションが捻れてしまって裏目に出てしまった.その辺りの事情が「ほら駄目だった」という台詞に反映されているように思います.


ひとはを見守ったり,変質者から三つ子を必死に守る矢部っちは先生先生していて,かっこよかったです.矢部っちが担任なのは,クラスの方々に取って幸運なことですね.



・エンディング
夜の空気をふんわりと包んでいて,物語を締めくくるのにふさわしいエンディングだと思いました.詐欺という意見もあるようですが,案外とこの雰囲気が「みつどもえ」という作品の本質かもしれません.



・感想
誤解が誤解を生み,勘違いが勘違いを生む話でした.ただ,登場人物は基本的に善人であり,素直な子どもたちであり,他者を思いやる気持ちにあふれている方々だと思うんですよね.基本は「とても良い話」であり,「とても良い話」をベースにめちゃくちゃやっているんですよね.それが,妙な安心感を生んでいます.登場人物が作品中でひどい目にあったとしても,どこかしら救いがある様に感じてしまうんですよね.